やに入りはんだとは?フラックスとの違いは?

はんだ合金の中心部にフラックスが充填された線状のはんだの事。 中に充填されるフラックスの主成分が松ヤニであることから、このような”はんだ”の事を”やに入りはんだ”と呼びます。中に充填されるフラックスはメーカーにより異なります。 その充填されるフラックスの種類、そして合金の種類によってやに入りはんだの種類も異なってきます。弊社では現在、大きく分けて次の3種類があります。 ※フラックスの種類、合金の種類ではなく、加工技術に違いを出して製造されるやに入りはんだ「Shell-RC」は弊独自の技術を使った他にはないやに入りはんだと言えます。 SUPER AA級の信頼性のあるやに入りはんだ、汎用性が高い NEO スーパーよりもはんだ付け性を向上させて、残渣の色がきれい UX ステンレスにもはんだ付け可能 現在、錫を主成分として少量の金属を添加してはんだの合金として使用されています。 従来の鉛含有はんだと比較して、融点が30℃~40℃上がっております。 有鉛はんだの有害性が問題視される前までは有鉛やに入りはんだが主流でしたが、近年、鉛フリーやに入りはんだが一般的です。 一般的には0.3mm~2.0mmの線径のやに入りはんだが使われますが、やに入りはんだのはんだ線の太さは、はんだ付けされる電極の大きさで選定します。 具体的には、部品が大きく比較的、広範囲にわたってはんだ付けする必要がある場合には、太い線径のはんだを使い、小さく狭いところにはんだ付けする場合は、細い線径のはんだを使うのが一般的です。   松脂(ロジン)に活性剤を添加したものがヤニでありフラックスです。 糸はんだの中に入っているフラックスの事をヤニと呼びますが、ソルダーペーストの中に入っているフラックスの事はヤニとは呼ばれません。 また液状フラックスに対してもヤニという呼び方はしません。 以上のことから、フラックス=ヤニという呼び方はやに入りはんだ特有のものということができます。 フラックスとは、各はんだ材料で主要成分の割合が変わります。概ね4種類の原料を使っています。 フラックス含有量は、はんだ付け性に大きく影響します。 フラック含有量の少ないやに入りはんだはを使うと残渣を少なくさせることができますが、はんだの濡れ広がり性が落ちる傾向にあります。 フラックス含有量の多いやに入りはんだを使うと、はんだの濡れ広がりが良くなり作業性が良くなりますが、フラックスが多い分、飛び散りの発生が多くなる傾向にあります。 飛び散ったフラックスは電気が通りづらいため、接点に飛び散ると、通電性が悪くなる原因にもなります。 一般的には、2%~4%の含有量です。 基本的には、はんだの融点プラス50℃位(はんだ付け箇所)、加熱できるようなコテ先温度に設定すると良い結果が得られます。 (詳しくは、はんだ付けの基礎のページをご覧ください。) 以上、やに入りはんだについての説明と、フラックスについて説明を致しました。 フラックスに関しては、次のページもご覧ください(フラックスの役割について)。