基板実装工法の一つSMT(Surface Mount Technology)工法に使われるクリーム状のはんだの事。
1.印刷 ⇒ 2.マウント(部品を乗せる) ⇒ 3.リフロー炉ではんだ付けを行うという工程で使われます。
別名、クリームはんだとも呼ばれますが、この呼び方は日本特有のもので
近年は、国内でもソルダーペーストと呼ばれることが多いようです。
成分について
ソルダーペースの成分は、一般的には、錫、銀、銅のはんだ粉末が約9割、残りはフラックスで構成されます。
求められる性能
ソルダーペーストに求められる特有の性能は、印刷性や粘着性、粘度安定性等。
印刷性が悪いと形が崩れてはんだ付け不良につながり、はんだ粉末とフラックス成分によって印刷性を向上させることが求められます。また安定した印刷性を保持するため、粘性の変化が少ないことも重要です。
そして、SMT工法の流れの中で部品をしっかりと保持する必要がありますので、適切な粘着性も同様に求められます。
ソルダーペーストの種類
弊社では現在大きく分けて、それぞれ特徴の異なる次の3種類のソルダーペーストを用意しております。
鉛フリーソルダーペースト | MK-E508RMA KS218 | Sn-3.0Ag-0.5Cu | 217℃ | 219℃ | 11% | 170Pa・S | 熱反応が早く熱ダメージが少なく実装可能 高信頼性のベストセラー |
KSC-F102HS | Sn-3.0Ag-0.5Cu | 217℃ | 219℃ | 11% | 200Pa・S | 比較的耐熱性が高くあらゆるプロファイルに対応 ハンダボール対応品 |
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MK-504LH KS218 | Sn-3.0Ag-0.5Cu | 217℃ | 219℃ | 12% | 110Pa・S | 熱反応がとても早く、短時間のプロファイルにも対応可能 |
粘度について
粘度の上げ下げは、フラックス成分の配合、フラックス含有量や攪拌の方法によって決まります。
印刷性を向上させるために、適切な粘度に仕上がるように製造する事が求められます。
保管方法と使用期限
製品によって異なりますが、弊社ソルダーペーストの場合、冷蔵庫保存で6か月。
但し、期限を過ぎても粘度に上昇がみられなければ使用可能です。
劣化について
ソルダーペーストの粘度が上がり固くなってくると印刷にかすれが生じる、版抜けが悪くなる等の問題が発生します。
そういう意味で、保管方法と使用期限には注意が必要です。
但し近年では、どのメーカーのソルダーペーストも開発時からその点を十分に考慮されており、ソルダーペーストの品質自体が向上しています。